オートファジーが拡张型心筋症の予后予测に重要な判断材料となることを発见
岐阜大学大学院医学系研究科循环器内科学大仓宏之教授、金森寛充准教授のグループは拡张型心筋症1)の心筋生検を用いた検讨で心筋オートファジー2)が重要な予后予测因子となることを明らかにしました。
拡张型心筋症(顿颁惭)は左室の拡大と心筋の収缩力低下により心不全を呈する疾患です。治疗によって拡张した左心室が缩小し心机能が改善する现象があり、左室リバースリモデリング(以下:尝痴搁搁)と呼ばれていますがそのメカニズムや予测因子は不明です。心臓は絶え间ない収缩と拡张を繰り返すために多くのエネルギーを必要とする臓器です。オートファジーは细胞内の蛋白分解机构でありエネルギー产生や自浄作用の役割を担うことから心臓において注目されています。本研究では、ヒト拡张型心筋症における尝痴搁搁と心筋オートファジーの関连について心筋生検検体を用いて検讨し、心筋オートファジーは尝痴搁搁に成功した症例で活性化していることを见出しオートファジー空胞の数やカテプシン顿の発现状况が尝痴搁搁の予测因子となることを报告しました。オートファジーは生存するための重要な机构である一方で、自己贪食なので长期に亢进することが果たして病态の改善につながるか悬念されてきました。今回の结果はオートファジーの长期的な活性化が予后の改善につながることを示唆しています。今后心筋オートファジーを制御する新たな治疗法の开発が进むことが期待されます。
本研究成果は、2022年2月21日(米国時間)に、学術誌「Journal of the American College of Cardiology」のオンライン版で発表されました。
発表のポイント
- 拡张型心筋症においてリバースリモデリングに成功した症例は心血管イベントが抑制されていました。
- 心筋生検検体の免疫组织学的検讨と电子顕微镜の検讨から心筋细胞のオートファジーは心不全に応答し亢进していることが示されました。
- 心筋オートファジーの指标であるオートファジー空胞の数やカテプシン顿の活性状态は、拡张型心筋症の左室リバースリモデリングの予测因子となり得ることが示されました。
- 心筋オートファジーの活性化は心不全治疗の手段として期待されます。
详しい研究内容について
オートファジーが拡张型心筋症の予后予测に重要な判断材料となることを発见
论文情报
- 雑誌名:Journal of the American College of Cardiology
- 论文名:Impact of Autophagy on Prognosis of Patients With Dilated Cardiomyopathy
- 着 者:Hiromitsu Kanamori, Akihiro Yoshida, Genki Naruse, Susumu Endo, Shingo Minatoguchi, Takatomo Watanabe, Tomonori Kawaguchi, Toshiki Tanaka, Yoshihisa Yamada, Nobuhiro Takasugi, Takuma Ishihara, Atsushi Mikami, Nagisa Miyazaki, Kazuhiko Nishigak, Shinya Minatoguchi, Tatsuhiko Miyazaki, Hiroyuki Okura
- 顿翱滨番号:10.1016/j.jacc.2021.11.059.
- 论文公开鲍搁尝:
用语解説
- 1) 拡張型心筋症:
心筋细胞の変性により心筋は菲薄化し心室が拡大します。原因は不明であり次第に心筋の収缩力が低下し心不全を呈する进行性?难治性の疾患です。薬物治疗、机械的补助治疗が行われますが场合によっては心移植も考虑されます。 - 2) オートファジー:
細胞が細胞内で自己成分を分解する機構。細胞内で2重膜の隔離膜を作り細胞を構成する成分を取り囲みリソソームと融合し内容物を消化します。分解されたアミノ酸やグルコース、核酸、脂肪酸などはエネルギー源となります。またこれらを原料として蛋白を再合成するリサイクルとしての役割も持っています。 こうした生理的役割以外に近年ではオートファジーは生理的な役割のみならず発がん、神経変性、糖尿病、心不全、腎症、感染症、炎症性疾患など様々な疾患に深くかかわっていることが報告され注目されています。